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【マジで辛かった】社労士試験の勉強期間を振り返る

受験のきっかけ

2023年3月頃、前々から気になっていた士業資格の中でも合格率から見て比較的取りやすそうな行政書士か社労士で悩み、社労士を選んだ。この時点では試験に関する知識はほとんどなく、必要勉強時間から考えて来年受験にしようと決めた。

社労士を受ける前に練習として宅建を受験した。勉強範囲は全く被らないものの勉強習慣をつけるのに大いに役に立ったと思う。

受験前に知っておきたかったこと

ネットの必要な勉強時間は嘘

ネットで社労士試験の勉強時間について調べると、800~1000時間と出てくるがこれは噓である。一発合格者でも1000時間を切っている受験生の方が稀で、一発合格を狙うにしても1200時間は見ておきたい。

社労士試験の受験者層について

社労士試験は多数回受験が当たり前であり、不合格になった受験者がベテラン受験生として来年の受験に参戦してくる。相対評価ではないため、彼らは敵ではないのだが、受験者層にベテラン受験生を含んだうえで合格率が7%という事実は意識しておきたい。一定期間勉強を頑張ったからといって確実に受かる試験ではない。

予備校の課題を淡々とこなすだけでは受からない

受験にあたって予備校を選択することになるが、目の前に出される課題をこなすだけで合格するのは難しい。自分で調べ知識を集める必要がある。自分が使ったツールについて後述していく。

まずは予備校選び

勉強を始めるにあたって独学で厳しいのは分かっていたため、まずは予備校を探すことにした。

少し調べて、合格者数と社労士24を安く買える点から大原を選んだ。今だから言えることだが、勉強にあたってテキストを何回も読む必要がある。料金を気にしないのであれば、自分に合ったテキストを選んだ方が良い。大原のテキストは2色刷りでフルカラーに比べて目がチカチカせず相性が良かった。

あとは通学か通信かだが、日常生活に支障が出ないなら通学でも良いと思う。ただ、1日の中から通学時間を捻出するのが厳しければ通信を強く勧めたい。

年末年始までの過ごし方

多くのカリキュラムは試験終了の9月から労基、安衛、労災~と進んでいく。自分が勉強を始めたタイミングでまずは最新の授業範囲まで追いつくことから始めた。

通信授業を2倍速で聞いていた。通信授業のメリットは好きなタイミングで倍速受講ができることである。意識を逸らすとすぐに置いて行かれるため、集中力が継続しやすい。2024年1月に宅建の登録実務講習で久しぶりに教室で授業を受けたのだが、受講中やはり意識が逸れてしまった。通信を選んで正解だったと思う。

労働科目の授業が終わるまでは、テキスト読みとトレーニング問題集、社労士24の周回のみでそれ以上のことは行っていなかった。

初模試に向けて

問題を見極める

労一に差し掛かった時点でこのままの勉強で合格率7%の試験受かるのかと心配になり、ネットの合格率体験記を調べ始める。そこで問題の解く際に〇×だけでなく「この問題(肢)は何を問うているか」を意識して問題を解くようになる。過去問ランドというサイトとトレーニング問題集の問題を全てでこれを行った。

択一式の際に必要な知識をスムーズに引き出せるようになり、長文問題を捌く時間も短縮できるようになった。この作業が行えない肢は自分が叩き込んだ知識では判断できない新論点ということになり、ここでは正誤判断を行わず、別の肢で戦うということが出来た。

基準点を守る勉強

社一の授業が3月に終わると、本格的に直前期が迫ってくる。

この試験の合格には目的条文、判例の対策も欠かせない。膨大な試験範囲の中でどれが出るかも分からないまま勉強を進めた。勉強のコツとしては、テキスト問題集等の勉強を主に置きつつ、勉強の休憩として基準点を守る勉強をすること。試験範囲を余すことなく対策をしていった。

5月に模試を受けるメリット

LECの初回模試は5月に行われる。これは全模試の中でも最速である。早い段階で他受験生が落とさず自分が取れなかった範囲に気づき、自分の勉強が正しいか間違っているかを見極める。

社労士試験合格に高得点は必要ない。各科目の基準点を守れば自ずと総合点を突破している。

試験日までの3ヶ月

模試の受けすぎは禁物

LEC模試以外にも大原2回、TAC2回、クレアール1回と模試を受けすぎた。仮に本番で模試と同様の問題が出た際にそこで差がつくのが嫌だったからだ。

ただ、基本的に細かい論点が合否に関わることは少なく、基礎論点のケアレスミスが合格のポイントになっている。よって模試は2,3回で良い。

TAC選択式オプションのススメ

大原のカリキュラムにも選択式演習はあったのだが、選択式一点の不安を拭えなかった。そこでネットで評判の良かったTACのオプション講座を受講した。

岡根先生の講座は選択式で悩んだ際の取っ掛かりを解消してくれた。どの予備校に通うにしてもこの講座はお勧めしたい。

予備校の予想範囲を網羅

1週間前になると、各予備校から問題予想が発表される。この範囲はSNSをやっている受験生であればほぼ100%で取ってくるだろうと考え、情報を集めた。

前日の過ごし方

前日は会場の下見を行い、名古屋市のホテルに宿泊した。

前日になるとやれる勉強は限られるため、予想範囲を発表していた大原、シャロスタ、フォーサイトが出していた論点を重点的に勉強した。いつも通りの就寝時間にベッドに入りぐっすり眠った。あとはなるようになるだけだった。

受験を終えて

2024年は2/3を社労士試験の勉強に費やした。試験日まではひたすら勉強勉強勉強で、正直早く終わってほしいと思っていた。

選択式は当日の昼に自己採点して、基準点クリアは分かっていた。問題は択一式だった。試験中にこの問題はないだろうと絶望したが、時間は充分にあったため、持てる知識をフルで使って挑んだ。試験問題を振り返ると受かった実感が全く持てず、最初の自己採点は選択肢を入力して自動で採点を行うものを使用した。基準点割れなしの54点だった。

そこから、1問ずつ振り返って合格を確信した。ここまで努力してきて本当に良かったと思う。そこからの4ヶ月は目一杯遊んだ。

自分が使ったツール一覧

大原社労士合格コース web通信

社労士24

トレ問アプリ

秒トレ

社労士過去問ランド

社労士V イラストでわかる労働判例100

大原模試2回、TAC模試2回、LEC模試1回、クレアール模試1回

YouTube

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社労士受験関連サイト

社労士試験は運ゲー

言うまでもなく、社労士試験は運ゲーである。これは運が良ければ受かるという意味ではなく、合格ライン越えの実力がある人間が運で落ちるという意味である。

他士業の試験と違い、マークシートのみで全てが完結するものの、選択式及び択一式の2つの試験形式で各科目の基準点を割らない必要があり、科目によっては全範囲を網羅することが不可能なうえに、ノーマークな論点もバンバン出題される。この試験が一点で泣く試験といわれる所以である。ただ、全ての受験者は同じ条件で戦っている。その中で少しでも合格に近づけられるような方法を模索していきたい。

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